組み立て工程の検査を目視・手作業で行うと、疲れや見間違いなどによるミスが起こる恐れがあります。しかし、AIで画像を認識させてチェックをすればミスを大きく減らすことができますし、検査時間の短縮も可能です。ここでは、実際にAIで組み立て工程検査を行っている事例を紹介します。
製品の組み立て状態を目視で確認する作業を複数人で行っていましたが、疲労や見間違いなどによる不良発生が起こってしまい信頼低下や取引停止につながるリスクがありました。また、人手不足も課題となっており、目視以外での製品チェックが求められていました。
正常な状態や異常な状態の画像をAIに学習させることで、自動で組み付け不良が判別できるようになりました。部品数が多い場合でも判定領域を区切ることで判別可能となり、ボルト長計測では99%、部品組み付け順などの不良品検知で98%という高い精度の検査が実現できています。
プリント基板のパーツ配置やはんだの不良を目視でチェックしていましたが、0.1mm単位のズレや、繊細な文字・テクスチャの違いなど検査の難易度が高く見逃しが発生していました。また、目視検査時間もかかっており、検査時間の短縮も課題となっていました。
コンベア上を流れる基板を常時監視して部品を認識。部品間の位置関係や向きを高精度の部品認識技術で判定し、1品種に対して2・3分登録するだけで自動検査ができるようになりました。目視検査が自動検査化できたことで、検査コスト削減につながっています。
手作業でお菓子の並び順などの工程チェックを行っていましたが、検査のばらつきがあったり検査作業に時間とコストがかかったりしていることが課題でした。また、人による検査では精度に限界があり、どうしても不良見逃しリスクが生じてしまう状態でした。
AIカメラでお菓子の並び順をインライン上でチェックし、自動で順序の正誤判断が行えるようになりました。お菓子の有無や並び順をチェックし、検査精度が向上。検査時間工程も大きく削減でき、専用設備がいらなかったため運用コストを抑えることができました。
製品の組み立て工程において、部品の有無や配置、向き、組み付けや詰め合わせ内容の確認などは手作業、目視で行うことも多く、人による作業であるためにミス・見逃しが起こりがちです。しかし、AIの画像認識システムを活用すれば部品の位置、向き、並び順などを自動で検査可能となるため、人手不足でも精度の高い検査を行うことができます。安定した組み立て工程チェックを課題としている方は、自社に合うシステムを探してみると良いでしょう。
様々な画像解析AIのなかで、DX化実現のため大規模なシステム構築が求められる製造業、高度な解析精度が医療業界、セキュリティが重視される金融業界と3つの業界で目的に合うツールをピックアップしました。
Bind Vision
(キヤノンITソリューションズ)
Aivia
(ライカマイクロシステムズ)
Azure AI Vision
(日本マイクロソフト)