製品に貼られたラベルの不備をチェックする検査では、ラベルの有無や位置、破れや汚れなど様々なポイントを確認する必要があります。目視での検査は数が多く時間もかかりますし、疲れなどによる見逃し、ミスも生じてしまうリスクがありますが、AIによって自動でラベル検査を行うことで人的ミスや判断のばらつきのない検査が可能となります。ここでは、AIを活用した製品ラベル検査事例を紹介します。
電子機器製造では製品開発や生産、在庫管理を行うにあたって部品のシリアル番号をまとめることが重要となります。製品ラベルが誤って記録されると業務効率が低下するのですが、従来のシステムでは製品番号の正確な記録が困難でした。
AIディープラーニングでラベル上の多くの種類のテキストや数字の欠陥を学習したことで、不規則や微妙な数字やフォントでもシステムが欠陥を検出して識別することが可能となりました。欠陥を検出、自動で補ってラベル識別ができるようになり、在庫管理精度を向上することができました。
液体パウチは形が変わったり検査をする際に光沢が生じたりすることで通常の画像処理では検査が難しく、さらに液体や袋が透明の場合は気泡が見えることもあってラベルの検出が困難になっていました。
ラベルの種類や位置が様々なパウチ製品でも、ディープラーニングでラベルのみを検出できるようになりました。様々なラベル有無を検出できるようになり、他の各検査ツールを組み合わせることでラベル種類の分別も自動化できるようになりました。
今まではペットボトルのキャップ、ラベルの検査を目視で行っていましたが、小さな異常を見逃してしまうことがありました。また、作業スペースの関係で重量検査と一緒にラベル検査が行えるシステム導入を検討していました。
ウェイトチェッカーにカメラを設置することで2つの検査を省スペースで実施することができるようになりました。画像処理は良品のみを学習させて異常を検知するようにしており、NGラベルの検出が可能となりました。また、AIによる異常検知で安定した基準でのチェックが可能となり、ばらつきが解消されました。
製品ごとに異なるデザインやフォント、色などが用いられる製品ラベルは、目視の検査では不良の見逃しが起こりやすくなっています。また、検査員ごとに基準が違えば品質の均一性を保つのも困難です。AIでの製品ラベルチェックを行うことで、安定した基準での検査が可能となります。高速・高精度の検査を人手不足でも自動で行えるのもメリットです。自社に合ったシステムを探し、導入を検討してみましょう。
様々な画像解析AIのなかで、DX化実現のため大規模なシステム構築が求められる製造業、高度な解析精度が医療業界、セキュリティが重視される金融業界と3つの業界で目的に合うツールをピックアップしました。
Bind Vision
(キヤノンITソリューションズ)
Aivia
(ライカマイクロシステムズ)
Azure AI Vision
(日本マイクロソフト)