AIピッキング支援の開発事例を紹介

手作業によるピッキングは人的ミスが起こりやすいだけでなく、人によって作業効率が異なったり人件費がかかったりする課題があります。AIを活用してピッキングをサポートすれば、ミスを減少させて作業効率を向上し、人手不足が解消できる可能性があります。ここでは、AIピッキング支援システムの導入事例を紹介します。

食品工場

引用元:MECH MIND(https://mech-mind.co.jp/application/%e4%b8%8d%e5%ae%9a%e5%bd%a2%e7%89%a9%e3%81%ae%e3%83%90%e3%83%a9%e7%a9%8d%e3%81%bf%e3%83%94%e3%83%83%e3%82%ad%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%83%bb%e4%bb%95%e5%88%86%e3%81%91%e4%b8%a8%e9%a3%9f%e5%93%81%e5%b7%a5/)

導入前の課題:数千種類もの商品をピッキングしなければいけない

数千種類もの商品を箱からオーダーごとにピッキング、仕分けを行っていますが、供給時の商品破損や、角のひっかかり、縁の張り付きなどの問題がありました。

導入後の成果:ロボット1台当たりの効率が2倍以上になった

高精度のカラー点群データを生成し、多種類の吸盤と組み合わせることで商品の大きさによって吸盤を選択・安定して把持することができるようになりました。AIによるアルゴリズムによって角のひっかかりなどの課題を解決し、ピッキング効率を導入前の2倍以上に向上させることができました。また、動作の安定性や精度が高まったことで安定した24時間運行も可能となっています。

建設機械メーカー

引用元:MECH MIND(https://mech-mind.co.jp/application/%e3%82%b7%e3%83%a3%e3%83%95%e3%83%88%e3%81%ae%e3%83%90%e3%83%a9%e7%a9%8d%e3%81%bf%e3%83%94%e3%83%83%e3%82%ad%e3%83%b3%e3%82%b0%e4%b8%a8%e5%bb%ba%e8%a8%ad%e6%a9%9f%e6%a2%b0%e3%83%a1%e3%83%bc%e3%82%ab/)

導入前の課題:積み重なったり反射したりするシャフトのピッキングが困難だった

シャフトを機械にセットして加工するにあたりピッキング作業を行っていましたが、コンテナ内で何段も積み重なっていたことや仕上げ加工後の反射があることでピッキングの効率に課題がありました。

導入後の成果:生産性が2倍に向上

広い視野でコンテナ全体を撮影し、高精度な点群データを生成。反射や油汚れ、積み重なった状態でも自動衝突検出や軌跡計画によって的確にピッキングを行えるようになりました。ロボットの安定性がアップし、生産性も以前の2倍に向上しています。

乳幼児用品に特化した世界有数のメーカー

引用元:SOLOMON(https://www.solomon-3d.com/jp/case-studies/accupick/bin-picking-semi-transparent-items-using-ai/)

導入前の課題:半透明の乳首を自動でピッキングしたい

1時間に700個の重なったベビーボトルの乳首を効率的にピッキングすることを課題としていました。乳首は半透明であったため、標準のシステムでは正確な検出が困難でした。

導入後の成果:1時間当たり850個のピッキングが可能になった

ディープラーニングとビンピッキングシステムを組み合わせることにより半透明のオブジェクトでも向きに関係なくアイテムとして確実に把握し、97%のピッキング精度を達成することができました。1時間あたり850個のピッキングが可能となり、期待を超える成果が出ています。

AIピッキング支援開発を開発する方法

画像認識機能を持つカメラシステムの導入

ピッキング支援を行う場合には、画像認識機能を搭載したカメラシステムを導入する、という方法が考えられます。この場合、ピッキングを行っている部品棚の上部にカメラを設置し、画像認識技術によって「作業者の手がどの棚に伸びたか」という点をリアルタイムで追跡できます。もし、指示と異なる棚に手を伸ばした場合には警告を出せるため、ピッキングのミスを防ぐことにつなげられます。こちらの方法では、画像を登録するのみで運用できる手軽さが特徴といえます。

ARを組み合わせたピッキングシステムを開発

ARプラットフォームの利用によって、スマートグラスを使用したピッキングシステムを構築する、という方法も考えられます。この方法では、作業者の視界に「次は右の棚に行ってください」といったように指示をデジタル表示します。そしてスマートグラスのカメラによって、棚のバーコードや商品の読み取りを行い正しいピッキングが行われているかを判断します。こちらの方法ではスマートグラスの選定、倉庫管理システムとの連携といったようにデータを連携するための開発が求められる点から、専門のベンダーへの依が推奨されます。

スマートフォンで使用できるピッキングアプリの開発

スイスのScandit社によって提供されている「Smart Data Capture」プラットフォームなどの利用により、スマートフォンで使用できる高度なピッキングアプリを開発する、という方法もあります。この場合、AI画像認識技術の活用によって、カメラをかざして棚にある複数のバーコードの読み取りを行う、汚れたラベルを認識するといったことが可能。目的の棚の商品を見つけることができ、ピッキングミスを防止できます。こちらの場合、高性能な開発キットが提供されているものの、それを組み込んだ業務アプリの開発を行う必要があることから、開発会社へ委託することがおすすめといえます。

画像解析AI開発ツール・プラットフォームの料金・機能比較

ここでは、クラウドやオンプレミスなどのタイプ、料金、主な対応業界などの詳細情報を公式HPに掲載している画像解析AI開発ツール・プラットフォームをピックアップして比較します。

▼左右にスクロールできます▼
Bind Vision
(キヤノンITソリューションズ)
Bind Vision公式サイト
引用元:キヤノンITソリューションズ公式HP
(https://www.canon-its.co.jp/solution/industry/cross-industry/image-integration/bindvision/brand)
OPTiM AI Camera
Enterprise

(OPTiM)OPTiM AI Cameraシリーズ公式サイト
引用元:OPTiM AI Cameraシリーズ公式HP
(https://www.optim.co.jp/optim-ai-camera/)
オールインワン
AI画像解析パッケージ

(大塚商会)大塚商会公式サイト
引用元:大塚商会公式HP
(https://www.otsuka-shokai.co.jp/products/ai-iot/ai-camera-analysis/)
タイプクラウドオンプレミス/クラウド
(選択可)
オンプレミス
基本料金
  • 初期費用:なし
  • 基本プラン:3万円/月
  • 初期費用:66万円※1
  • 導入費:440万円
導入までの期間即時
(契約後すぐに使用可能)
最短約6週間
(公式HPに記載なし)
トライアル有り
(1か月無償で使用可能)

(公式HPに記載なし)

(公式HPに記載なし)
APIWeb APIでプログラムを
問わず、連携可能
 ※2
APIで既存アプリ、
システムとの連携が可能

(公式HPに記載なし)
主な対応業界製造業/防災事業者/自治体小売業/交通機関/医療業界建設業/小売業/製造業
【選定条件】
「画像解析AI開発ツール」とGoogle検索して上位表示されるAI開発ツール30社のうち、クラウドorオンプレミスでのプラットフォームを提供している製品をピックアップし、
公式HPに導入費用などの価格掲載があるソフトの情報を掲載しています。
※1.OPTim Edge Entryの場合、カメラ5台まで処理可能。
※2.煙検出AIの場合、1セット=45,000回/月の実行回数。
(2025年3月5日調査時点)

【まとめ】AI画像認識でピッキング作業を効率化できる

AIを使ったピッキングシステムを活用すれば画像処理によって必要となる商品を識別して的確にピッキングを行うため、ミスが削減し人手不足解消効果も期待できます。作業効率向上や人件費に課題を抱えている企業はAIを活用することで改善できる可能性があります。自社に合うシステムを選択することが大切です。

業界・目的別
画像解析AIのおすすめ3選

様々な画像解析AIのなかで、DX化実現のため大規模なシステム構築が求められる製造業、高度な解析精度が医療業界、セキュリティが重視される金融業界と3つの業界で目的に合うツールをピックアップしました。

大規模な検査・検知システムを
確立したい

Bind Vision
(キヤノンITソリューションズ)

Bind Visionのキャプチャ
引用元:キヤノンITソリューションズ公式HP
https://www.canon-its.co.jp/solution/industry/cross-industry/image-integration/bindvision/brand
  • 拡張性の高いプラットフォームで、用途・ライン別の分割運用、全体の統合管理が可能。カメラの増設にも柔軟に対応
  • 製造ラインの状況を一画面で俯瞰し、アラート通知で異常を即時検知。Web APIでスムーズなシステム連携を実現
専門的な画像を高い精度で
解析したい

Aivia
(ライカマイクロシステムズ)

Aiviaのキャプチャ
引用元:ライカマイクロシステムズ公式HP
https://www.leica-microsystems.com/jp/製品紹介/画像解析システム/p/aivia/
  • 生体組織に求められる2D~5Dの可視化と解析を実現。神経細胞や臓器構造の観察にも対応できる
  • 45種類以上の顕微鏡画像ファイルフォーマットに対応。様々な用途の研究用データなども無駄なく活用
セキュリティやリスク管理を
重視したい

Azure AI Vision
(日本マイクロソフト)

Azure AI Visionのキャプチャ
引用元:日本マイクロソフト公式HP
https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/ai-services/ai-vision
  • Microsoftの高度なセキュリティ基準に基づいて設計。クラウド経由の取引にも対応が可能
  • 金融・保険の書類処理や自動データ抽出するOCR、オンライン本人確認機能を搭載。口座開設や本人確認業務を効率化
※情報は2025年3月5日調査時点