森林火災予兆検知AIの開発事例を紹介

森林火災は、被害を小さく抑えるためにも可能な限り初期の段階で発見することが大切です。こちらの記事では、森林火災予兆検知AIについてまとめました。

カメラ・ステーションにより山火事発生を検知

導入前の課題:山火事はできる限り早い段階で発見することが重要

火災発生時には初動対応が重要であり、山火事をより早期に発見する必要性があります。そのため、技術を活用することによって火災が巨大な炎となってしまうよりずっと前に検知することによって、緊急サービス機関の助けになる可能性があるといえます。

導入後の成果:ハイテクなカメラステーションにより、山火事を発見

「パノAI」という企業では、ハイテクなカメラ・ステーションを使用して火災の早期発見に取り組んでいます。見晴らしの良い場所(山の頂上など)にカメラを設置し、周囲360度が見渡せるよう回転させます。このテクノロジーにより半径約16キロメートル以内の山火事を発見することが可能。さらにカメラがアルゴリズムと組み合わせられているため、火災の可能性が検出された場合には、自動的にアラートが送られる仕組みになっています。

森林火災早期発見AIシステム

森林火災早期発見AIシステム_イメージ
引用元:Gravio(https://www.gravio.com/jp-blog-article/2025-03-12-ami-ai-meet-nature)

導入前の課題:火災が広がる前の検知・対策が求められている

気候変動の影響などにより、世界中で山火事が増加しています。この点から、火災が広がる前にいち早く検知を行い、対策をとることが求められています。

導入後の成果:AIにより火や煙を検出して通知を行う

RoboticsCats社が提供する「LookOut Wildfire DetectionSaaS」は、カメラを使用することで森林の監視を行い、火や煙を検出して通知するという仕組みになっています。これまでの監視方法ではどうしても人の目による確認が必要ですが、AIによる自動検知ができるようになったため、火事発生時における発見までのスピードが向上しています。

またさまざまな情報をノーコードで収集・統合し、活用できるプラットフォーム「Gravio」を組み合わせて、環境データを収集する、警報システムと連携するといった対応も可能になります。温度・湿度センサーと統合して、火災の危険性が高まったと判断された場合に警告を発する、といった対応もできます。

火災予防におけるAI搭載ガスセンサー

火災予防におけるAI搭載ガスセンサー_イメージ
引用元:FlyPix AI(https://flypix.ai/ja/wildfire-detection/)

導入前の課題:山火事は早期に発見することが重要

山火事が発生した場合、数分で生態系や家屋を破壊し、人命を危険に晒す可能性があります。この点から、山火事は早期に発見する必要があります。

導入後の成果:AI搭載ガスセンサーを用いることで火災の超早期発見を行える

山火事を早期検知するために、AIベースの分析モデルを備えたガスセンサーが用いられています。このセンサーの活用により、燃える植物から放出される一酸化炭素、水素、揮発性有機化合物(VOC)を検出可能です。さらに、AIアルゴリズムにてガスデータの分析を行い、誤検知をできる限り抑えます。また、多くのガスセンサーは太陽光発電により最大15年間メンテナンスが不要となっているため、山火事が発生しやすい遠隔地にも設置することが可能です。

森林火災予兆検知AIを開発する方法

高感度カメラの情報を活用して煙を感知

山間部や鉄塔などに高感度カメラを設置し、その画像を利用して煙を感知する手法です。この場合には、さまざまな天候や時間帯における「煙」と「雲・霧」の違いについて学習したCNN(ニューラルネットワーク)を用います。

近年では、わずかな色の変化を強調できる、画像処理技術との組み合わせによって、目視では気づくのが難しい初期段階のボヤを見つけることに繋がります。

赤外線サーマルカメラの情報を活用して熱源を検知

赤外線サーマルカメラの使用により、煙がまだ出ていない段階の熱を検知が可能です。この技術を活かすことによって、落ち葉の下でくすぶっている状態の地中火災なども捉えられる可能性があります。

この場合、AIには日車による自然な温度上昇と、火災を原因とする局所的な高音スポットの違いについて学習させます。しきい値判定に加え、温度上昇のスピードの解析を行うことにより、キャンプファイヤーなどの熱源との区別を行い、夜間だったとしても発火の予兆について特定を行えます。

高い精度を持つガスセンターにより初期の火災を検知

高い精度を持つガスセンターを配置することによって、火災の初期状態に気づけます。こちらの方法の場合、高感度ガスセンサーを森林内に配置し、火災の初期に発生する特定のガス(水素、一酸化炭素、VOCなど)を検知できます。

カメラの死角になる場所だったとしても、AIが複数のセンサデータを統合解析することによって、木が燃え始めた臭いのパターンを識別できます。

【まとめ】AIの活用により初期段階の森林火災発見につながる可能性がある

森林火災や山火事は、一度発生してしまうと広範囲に影響を与える可能性がありますので、初期段階で発見し、対応していく、という点が非常に重要です。AIの活用によって、人の目では見ることができない段階の火災を見つけられる可能性もありますので、ぜひAIの導入を検討してみることをおすすめします。

業界・目的別
画像解析AIのおすすめ3選

様々な画像解析AIのなかで、DX化実現のため大規模なシステム構築が求められる製造業、高度な解析精度が医療業界、セキュリティが重視される金融業界と3つの業界で目的に合うツールをピックアップしました。

大規模な検査・検知システムを
確立したい

Bind Vision
(キヤノンITソリューションズ)

Bind Visionのキャプチャ
引用元:キヤノンITソリューションズ公式HP
https://www.canon-its.co.jp/solution/industry/cross-industry/image-integration/bindvision/brand
  • 拡張性の高いプラットフォームで、用途・ライン別の分割運用、全体の統合管理が可能。カメラの増設にも柔軟に対応
  • 製造ラインの状況を一画面で俯瞰し、アラート通知で異常を即時検知。Web APIでスムーズなシステム連携を実現
専門的な画像を高い精度で
解析したい

Aivia
(ライカマイクロシステムズ)

Aiviaのキャプチャ
引用元:ライカマイクロシステムズ公式HP
https://www.leica-microsystems.com/jp/製品紹介/画像解析システム/p/aivia/
  • 生体組織に求められる2D~5Dの可視化と解析を実現。神経細胞や臓器構造の観察にも対応できる
  • 45種類以上の顕微鏡画像ファイルフォーマットに対応。様々な用途の研究用データなども無駄なく活用
セキュリティやリスク管理を
重視したい

Azure AI Vision
(日本マイクロソフト)

Azure AI Visionのキャプチャ
引用元:日本マイクロソフト公式HP
https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/ai-services/ai-vision
  • Microsoftの高度なセキュリティ基準に基づいて設計。クラウド経由の取引にも対応が可能
  • 金融・保険の書類処理や自動データ抽出するOCR、オンライン本人確認機能を搭載。口座開設や本人確認業務を効率化
※情報は2025年3月5日調査時点