火花検知AIの開発事例を紹介

火花検知は、工場や廃棄物処理施設などにおける現場の安全を支えるために非常に重要なポイントです。こちらの記事では、火花検知システムの開発事例や開発する方法についてまとめました。

AI火災検知システム「Spark Eye」

引用元:EII(https://column.eii-net.co.jp/sparkeye-kawagoe/)

開発前の課題:文化財を予期せぬ火災から守り、損失を最小限にする

川越市には、指定文化財や国の重要伝統的建造物群保存地区など、数多くの文化財が所在する地域です。中でも、建造物関係は指定・登録を含めて77件あり、さらに国の重要伝統的建造物群保存地区内には多くの伝統的建造物が市民生活圏の中に存在しています。このような文化財の保全や継承において考慮すべき事項として、近年「火災防止」に関する取り組みの重要度が増しています

開発後の成果:迅速に火の状況を捉えて検知を知らせ、素早い消火活動に繋げる

火災防止、中でも放火による文化財の消失を抑制するために、AI火災検知システム「Spark Eye」を用いた技術システムの改良が進められています。

こちらのシステムは、火を画像認識・分析することによって、従来の熱や煙などの検知機器より早いタイミングで火の状況を捉えてリアルタイムに検知を知らせることが可能であり、素早い消火活動に寄与が可能です。また、システムでは文化財火災情報の蓄積によって、将来的な火災対応分析や安全策構築にも活用できます。

火花検知AIを開発する方法

センサーフュージョンの活用

可視光カメラを使用して現場の状況を捉え、赤外線カメラにより肉眼では見えない温度変化を捉えるといったように、可視光カメラと赤外線カメラの組み合わせを活用できます。このように、複数のセンサを用いることによって単一のセンサのみでは得られない情報を抽出する技術を「センサーフュージョン」といいます。

粉塵や煙が舞うような過酷な現場の場合、可視光のみでは火花を見失ってしまう可能性がありますが、赤外線を組み合わせることにより、火花が発生する前の異常な発熱を早い段階で検知し、「何が燃えているか」「どこが熱源か」という点をAIに総合的に判断させられます。

エッジAIを用いたリアルタイム処理の実装

火花はすぐに大規模な延焼につながる可能性があるため、現場のカメラ側や小型PC(エッジデバイス)で直接AIによる推論を行う設計が求められます。また、ネットワークの瞬断時でもシステムが単独で自動稼働できる点は、このようなインフラを構築する上で非常に重要なポイントといえます。

後検知を防ぐ学習データの工夫

工場など実際の現場では、火花に似た光が多数あります。たとえばパトランプやLED照明などを誤検知しないように、「火花に似ているが正常な光」の画像を大量に収集し、AIに対して「これは火花ではない」と学習させます。さらに、光の明滅パターンについて時系列の動画フレームで解析を行う仕組みを入れることによって、照明と火花の分離が可能になります。

画像解析AI開発ツール・プラットフォームの料金・機能比較

ここでは、クラウドやオンプレミスなどのタイプ、料金、主な対応業界などの詳細情報を公式HPに掲載している画像解析AI開発ツール・プラットフォームをピックアップして比較します。

▼左右にスクロールできます▼
Bind Vision
(キヤノンITソリューションズ)
Bind Vision公式サイト
引用元:キヤノンITソリューションズ公式HP
(https://www.canon-its.co.jp/solution/industry/cross-industry/image-integration/bindvision/brand)
OPTiM AI Camera
Enterprise

(OPTiM)OPTiM AI Cameraシリーズ公式サイト
引用元:OPTiM AI Cameraシリーズ公式HP
(https://www.optim.co.jp/optim-ai-camera/)
オールインワン
AI画像解析パッケージ

(大塚商会)大塚商会公式サイト
引用元:大塚商会公式HP
(https://www.otsuka-shokai.co.jp/products/ai-iot/ai-camera-analysis/)
タイプクラウドオンプレミス/クラウド
(選択可)
オンプレミス
基本料金
  • 初期費用:なし
  • 基本プラン:3万円/月
  • 初期費用:66万円※1
  • 導入費:440万円
導入までの期間即時
(契約後すぐに使用可能)
最短約6週間
(公式HPに記載なし)
トライアル有り
(1か月無償で使用可能)

(公式HPに記載なし)

(公式HPに記載なし)
APIWeb APIでプログラムを
問わず、連携可能
 ※2
APIで既存アプリ、
システムとの連携が可能

(公式HPに記載なし)
主な対応業界製造業/防災事業者/自治体小売業/交通機関/医療業界建設業/小売業/製造業
【選定条件】
「画像解析AI開発ツール」とGoogle検索して上位表示されるAI開発ツール30社のうち、クラウドorオンプレミスでのプラットフォームを提供している製品をピックアップし、
公式HPに導入費用などの価格掲載があるソフトの情報を掲載しています。
※1.OPTim Edge Entryの場合、カメラ5台まで処理可能。
※2.煙検出AIの場合、1セット=45,000回/月の実行回数。
(2025年3月5日調査時点)

まとめ

工場や産廃施設において、火花の発生は火災につながる可能性が考えられることから、早急な発見と対策が必要です。人の目による確認を行っている場合、どうしても発見が遅れるケースもありますが、AIを活用することによって素早い発見に加え迅速な対応が可能となります。

業界・目的別
画像解析AIのおすすめ3選

様々な画像解析AIのなかで、DX化実現のため大規模なシステム構築が求められる製造業、高度な解析精度が医療業界、セキュリティが重視される金融業界と3つの業界で目的に合うツールをピックアップしました。

大規模な検査・検知システムを
確立したい

Bind Vision
(キヤノンITソリューションズ)

Bind Visionのキャプチャ
引用元:キヤノンITソリューションズ公式HP
https://www.canon-its.co.jp/solution/industry/cross-industry/image-integration/bindvision/brand
  • 拡張性の高いプラットフォームで、用途・ライン別の分割運用、全体の統合管理が可能。カメラの増設にも柔軟に対応
  • 製造ラインの状況を一画面で俯瞰し、アラート通知で異常を即時検知。Web APIでスムーズなシステム連携を実現
専門的な画像を高い精度で
解析したい

Aivia
(ライカマイクロシステムズ)

Aiviaのキャプチャ
引用元:ライカマイクロシステムズ公式HP
https://www.leica-microsystems.com/jp/製品紹介/画像解析システム/p/aivia/
  • 生体組織に求められる2D~5Dの可視化と解析を実現。神経細胞や臓器構造の観察にも対応できる
  • 45種類以上の顕微鏡画像ファイルフォーマットに対応。様々な用途の研究用データなども無駄なく活用
セキュリティやリスク管理を
重視したい

Azure AI Vision
(日本マイクロソフト)

Azure AI Visionのキャプチャ
引用元:日本マイクロソフト公式HP
https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/ai-services/ai-vision
  • Microsoftの高度なセキュリティ基準に基づいて設計。クラウド経由の取引にも対応が可能
  • 金融・保険の書類処理や自動データ抽出するOCR、オンライン本人確認機能を搭載。口座開設や本人確認業務を効率化
※情報は2025年3月5日調査時点